未完

 

「アイネちゃんもしかして中出し好き?」

 左右に揺れる目を伏せ、何度かわからぬ絶頂地獄にアイネは指先まで痺れさせていた。忙しなく上下に揺れ左右に零れる胸へキスをして、ムジカはまだ鋭さ残る視線で笑う。

「…安全日にハメっぱなし種付けファックした日は泣きじゃくってずっと甘えてしがみついてたよな」

 名残惜しそうに絡みつく肉壁から蒸れたペニスを引き出せば、重くなったコンドームを手早く結びピンク色の髪が這うシーツへと並べる。四つ目だ。

それ以上は言わないで欲しいと縋る少女の眼差しを見下ろしながら銀皿に乗った煙草を指に挟みつつ、ベッドサイドテーブルを探りコンドームの箱を取り出し封を開ける。

「子宮口に熱い精液かけられちゃうのそんなに気持ち良かった?」

「…~~っ!!♡♡」

 ムジカの言葉に子宮口に熱いものがかけられた錯覚に至り、溜まっていた涙が弾けた。

「へぇ、思い出しちゃったんだ…そんなに顔振るなって、まんこ肉がオレのちんこ締め付けてきたぜ?」

「いわ、なぁでっ…、あ、や、…きちゃうぅっ」

 煙草の煙でザラつき興奮した雄の掠れ声がますますアイネを追い込んでいく。胸の奥から背筋にかけて快感のザワめきが恐ろしく這っていくのにたまらずアイネは顎を反らした。何も挿入されていない膣肉がきゅうと締り何かを飲み込む動きをしてしまう。

薄そうな喉に汗が垂れていく様に目を細め、紫煙の名残り残る苦い舌でそれを舐める。それだけで震え跳ねる肌へ噛み付きたがっている捕食者の衝動を、濡れた跡にかかる熱い息で人から向けられる好奇に鈍いアイネも感じ取っていた。

少女が縋るように鍛冶工で無骨に硬く張った指へてを絡めれば、そのまま白い手に絡まれたまま優しい仕草で下腹を撫でられる。いつの間にか新たなコンドームを纏った凶器が、そしてゆっくりとアイネの中へと戻っていく。熟れたヴァギナは空気を含んだ愛液を押し出される下品な音を立てた。

「…この可愛い腹ぽっこりさせてさ、ボテ腹セックス気持ち良すぎて今みてーに腰ヘコヘコさせて、このちんこにチュウチュウ吸いついてくる子宮口に精液一生懸命擦り込んじまってたよな…」

「ぁ、ぁ、あ、やぁ、や、」

ゆっくりと教え込むように紡がれる言葉はやけに甘ったるく、アイネがその時の行為を思い出し興奮してしまう事を許すかのようで。ムジカに引きずり出されていく記憶がアクメを知った桃色に高揚する体を這い絡め取ってしまう。あの快感、背徳感を体は覚えてしまっていた。

 無垢そうな少女がムジカの言葉ひとつで放出したばかりで力無い凶器をきゅんきゅんと締め付け、疼く奥をコンドーム越しの亀頭へ押しつけ擦ってしまう。しかし僅か残る羞恥心がそれを遠慮がちなものにさせていた。

先程までイキっぱなしだった膣肉は敏感なままでそれだけでも快感をアイネの脳へと電流のように伝わせ、まるで自分ばかりが興奮しているかのように錯覚をさせた。

精液を噴き出す鈴口へ必死にキスをするように吸いつかせた体の記憶で彼女の頭を支配させていった。

「ハマっちゃ駄目だぜ…?」

 

 

 まだ続く